2023.05.08
お口の二大疾患は虫歯と歯周病。その原因は共にばい菌なのですが
さて…虫歯菌や歯周病菌は一体どこにひそんでいるのでしょう?
これらは他の菌と結びつき、塊になって歯の表面に付いています。
歯をひっかくと取れていくネバついた塊…
これが歯垢(プラーク)です!
つまり、歯垢とはばい菌の塊のことなのです。
その表面はバイオフィルムとよばれる薄い膜で覆われていて虫歯菌や歯周病菌はこの中に守られて歯垢内で暗躍しています。また、歯垢内の菌同士はネバネバに結びつき、歯面にもベタついて強く粘りついているので歯垢は歯ブラシせずにブクブクするだけでは落とすことはできない厄介者なのです…
ただこの塊自体は柔らかいため、歯ブラシの毛先が当たることでバイオフィルムが壊れ菌が除去・不活性化されます。ですからしっかりと歯ブラシを歯面に当てて磨くこと(プラークコントロール)が虫歯や歯周病に対する一番の予防法なのです。
しかし、どんなに丁寧に磨いても100%の歯垢を取り除くことはできません。すると柔らかかった歯垢に唾液中のカルシウムやリンが沈着してだんだん石のように硬くなってきます。
これが歯石です!
菌の化石物である歯石そのものの毒性はありませんが表面がザラザラしているので新たな歯垢がつきやすくなります。
また、次第に鍾乳石のように大きくなり歯ぐきを圧迫し変形させます。変形してしまった歯ぐきは歯石を除去しても完全には元に戻りません。歯石が着色して黒っぽくなり、見た目が悪くなってしまうこともあります。
このように歯石の付着がお口の環境や審美面での悪化につながってしまいます…
歯石になってしまうと歯垢とは違い硬く自分では落とすことができないので歯科で取り除く必要があります。いっぱい付けてしまうときれいにするのにとても時間がかかります。
なるべく丁寧にブラッシングして歯垢をなくし、歯石は貯めこまずにまめに歯科で取り除いてもらうようにすると爽やかで気持ち良く過ごせますね!
実際に歯石をきれいに取り除きPMTCとよばれる歯のクリーニングを実施した方は「とてもすっきりした。ツルッツル!」と笑顔でお帰りになりますし、「次はいつ来たらよいでしょうか」とよく聞かれます。
歯のチェックや歯石除去およびPMTCなどの予防処置は一般的に3カ月〜半年が目安とされています。しかし歯並びや磨き具合、あるいは虫歯や歯周病へのなりやすさや唾液の性質など色々な要素で個人差があります。
当医院では1カ月〜12カ月毎まで、その方の適した期間来院していただいております。
かけがいのない自分の歯を大切に!それが私たちの願いです。