ブログ
2023.05.08

冷たいものが歯にしみる ~知覚過敏~のコピー

冷たいものを飲んだり食べたりした時に歯がしみる…


もしかしたら、それは知覚過敏かもしれません。


知覚過敏のお話をする前に、まず歯のつくりをご説明いたしますね。

 歯には中央に神経があり、そして神経を象牙質(ぞうげしつ)というものが取り囲んでいます。これは言わば歯の本体ともいえる部分で、この中には象牙細管という管が無数に存在します。象牙細管は神経とつながっているので歯の本体表面に異常が起こると、象牙細管を通して情報が神経に伝わるので、しみたり痛く感じたりする仕組みです。

 歯の頭の部分はというと、象牙質本体がエナメル質という0.5~2ミリ程度の厚さの帽子をかぶった構造になっています。エナメル質には象牙細管がありません。ですから歯の頭の部分が刺激されても神経には伝わりません。
 
 
 通常お口の中に見えているのは歯の頭、つまりエナメル質ですから普通は冷たいものを飲んだり食べたりしてもしみることはありません。
 
 しかし歯ぐきが下がり歯の根っこの部分、象牙質が見えてきてしまうと、そこからの刺激が象牙細管を通して神経に伝わりしみるようになってしまいます。
 
 実は加齢と共に歯ぐきは自然と下がりますが(10年でおよそ0.8ミリ)このようにゆっくりと下がる分には神経は賢く対応してくれて、しみたりすることはありません。
 
 しかし、比較的早く下がってしまうと神経は対応できずにしみるようになります。
 
 
 早く歯ぐきが下がってしまう原因は、くいしばりや歯ぎしりなどのかみ合わせの問題や、歯周病、歯ブラシの力が強すぎる、など様々です。


 一般的に歯がしみる場合、ご本人は虫歯なのか知覚過敏なのか区別がつきませんし、知覚過敏でも長引かせると神経が炎症を起こすこともあり、侮れませんので、すぐに歯科でご相談ください。
 
 
 もし知覚過敏の場合は、症状により次のように治療します。
 
 
軽度:正しい歯磨きの仕方や知覚過敏用の歯磨き粉で症状の緩和をはかります
中等度:露出した歯根表面をコーティングして家牙細管を封鎖します
重度:セメントや樹脂などでしみる部分を保護し刺激から神経を守ります



 知覚過敏は神経の正常な活動の一環でもあるので、病気というわけではありませんが、しみると歯も良く磨けなくなり心配です。
治療は簡単ですし、必ず楽になりますので是非ご相談下さいね!


寒くてもイキイキと。元気の源はお口からです!
私たらは常に皆さまの「生きる」に貢献したいと思っております